コールセンターのFAQ作成をChatGPTで効率化!手順やポイントを分かりやすく解説

article068 いまさら聞けないマーケティング用語

コールセンターにおいてFAQ(よくある質問)の存在は重要です。なぜなら、顧客満足度を高められるだけでなく、オペレーター業務の品質向上にもつながるからです。

実は、話題のAIツール「ChatGPT」を使えば、コールセンターのFAQ作成を効率化できます。

この記事では、コールセンターでFAQがどのように役立つのかを解説したうえで、ChatGPTを活用したFAQ作成の手順と方法をご紹介します。ChatGPTを活用する際のコツについても詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

FAQはコールセンターでどのように役立つ?

コールセンターで使われるFAQには、「顧客向け」と「オペレーター向け」の2種類があります。まずはFAQを作成することでコールセンターが享受できるメリットについて解説します。

顧客向けFAQ

顧客向けFAQとは、疑問を抱えた顧客自身が自己解決できるよう設置するFAQです。WebサイトなどにFAQページを作成することにより、顧客満足度やコンバージョン率の向上を図れます。また、問い合わせの件数を減らす効果を期待できるため、コールセンター業務の負担軽減と効率化につながります。

オペレーター向けFAQ

オペレーター向けFAQとは、顧客からの質問を想定したうえで作成するFAQです。マニュアル的なFAQを用意することにより、電話対応の補助ができます。対応品質や顧客満足度の向上、コールセンター業務の効率化の実現に役立ちます。

コールセンターのFAQ作成には、ChatGPTが活用できる!

コールセンターのFAQ作成には、話題のAIツール「ChatGPT」を活用できます。ChatGPTに代表される「生成系AI」とは、学習済みのデータを活用し、新しいデータを生み出すAIのことです。ChatGPTを活用することで効率的にFAQを作成できるため、担当者のアシスタントとして大いに役立ちます。

ChatGPTを活用したFAQ作成の手順を解説する前に、FAQの基本構成を紹介します。

<FAQの基本構成>

  • 質問本文:想定されるキーワードを含めて、本文で伝えるまとめを記す
  • 回答本文:結論先行で質問への回答を記す
  • 参考ページURL:補足情報などを記したページに誘導する
  • 関連FAQ:併せて読むとより分かりやすいFAQに誘導する

上記の構成をベースにして、ChatGPTを使ってコールセンターのFAQを作成してみましょう。

手順1:顧客の疑問を収集する

まずは顧客が抱きやすい疑問を収集します。過去の問い合わせ履歴を参照しながら、多く寄せられる質問をまとめたり、コールセンターのスタッフにヒアリングをおこなったりすることで、有益な情報の収集が可能です。商品やサービスに関連する質問のほか、過去にあったクレームも参考になります。

手順2:収集した情報をもとにChatGPTでFAQを作成する

先ほどの手順で収集した情報をもとにして、ChatGPTを活用しながらFAQを作成します。

ChatGPTの活用方法は3種類に分けられるので、それぞれの方法を順番に解説します。なお、以下の説明文にある「プロンプト」とは、ChatGPTに文章作成の指示を出すときの命令文のことです。

方法①:顧客の質問・自社の回答履歴をChatGPTに要約させる

1つ目の方法は、顧客から寄せられた質問と自社の回答履歴から、機密情報・個人情報を削除し、ChatGPTに要約させます。プロンプトには「以下の文章でFAQを作成してください。質問と回答を要約してください。」と書き込み、その直下に要約した質問と回答履歴を入力します。

方法②:社内文書やマニュアルからFAQを生成させる

2つ目は、機密情報を削除した社内文書やマニュアルをChatGPTに読み込ませて、FAQを生成させる方法です。プロンプトには「以下の文章から想定される質問を抽出して、回答と一緒にFAQを生成してください。」といった内容を入力しましょう。

方法③:一般的なFAQを生成させる

3つ目は、競合他社が作成した一般的なFAQをChatGPTに問い、FAQとしてリストアップするように指定する方法です。プロンプトには、具体的な社名や業界のジャンルをキーワードに含めながら「〇〇業界に多い質問を多い順に20個表示してください。項目名は、番号・質問・カテゴリです。」と、入力しましょう。

手順3:ChatGPTが作成したFAQをチェックする

ChatGPTが作成したFAQは完全な状態ではありません。また、一般的な内容のFAQが作成されたとしても、必ずしも自社コールセンターのサービス内容や方針に一致するとも限らないため、作成されたFAQは必ずチェックしましょう。主なチェック項目は以下のとおりです。

<作成されたFAQのチェック項目>

  • 正しい内容の回答に仕上がっているか
  • 顧客やユーザーが理解しやすい内容か
  • 表記ゆれや誤字・脱字がないか

手順4:社内の関係部署から承認を得る

作成したFAQを社内の関係部署に共有し、内容の確認を受けたうえで承認を得ます。この際に行き違いを生まないように、承認した日時や承認者、承認にあたってのコメントなどを書面に残しておきましょう。

コールセンターのFAQ作成にChatGPTを活用する際のポイント

コールセンターのFAQ作成にChatGPTを活用する際は、ChatGPTの特性を理解したうえでポテンシャルを引き出す必要があります。具体的なポイントを2点ご紹介するので、ChatGPTを活用する際の参考にしてください。

プロンプトは具体的かつ正しく記載する必要がある

プロンプトを書くときは、できる限り具体的な情報を正しく記載しましょう。たとえば「小売業に関するFAQを生成して」と記すよりも、「精密機器の配送に関するFAQを生成して」と指示したほうが、より具体的で有益なFAQを生成できます。

100%正しい文章を作成できるわけではない

ChatGPTが作成できるのは、あくまでも過去に登録された情報に基づいた文章です。

ChatGPTが誤った情報を学習していると、FAQにも誤った情報が反映されます。そのため、ChatGPTが作ったFAQをそのままHPに掲載することは避けて、担当者と関係部署がダブルチェックで内容を確認・修正しましょう。

顧客向けFAQはチャットボットによる自動回答がおすすめ

顧客向けFAQを設置する際は「チャットボット」の活用がおすすめです。チャットボットとは「チャット」と「ボット」を組み合わせた言葉で、AIを使った自動回答プログラムを表します。

顧客がチャットボットに質問をすると、チャット形式で最適な回答を提示しながら、Web上の解説ページやメール・電話の問い合わせページに誘導します。文字だけのFAQとは違い、顧客はピンポイントに問い合わせ内容を入力して回答を閲覧できるため、顧客満足度の向上を期待できるシステムです。

まとめ

コールセンターにとって、顧客向け・オペレーター向けFAQはどちらも重要な存在です。FAQの選定には手間と時間がかかりますが、生成系AIの「ChatGPT」を活用すると効率よくFAQを作成できます。また、より丁寧なお客様対応をおこないたい場合は、チャットボットの導入をおすすめします。

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