CDPの構築・導入方法とは?流れや成功させるためのポイントをご紹介

article_054 いまさら聞けないマーケティング用語

CDPは、自社で蓄積している顧客データを統合・分析するために導入されています。CDPの導入を検討していても、構築・導入方法が分からずにお悩みの方は多いでしょう。そこで今回は、CDPを導入する流れを7ステップに分けて解説し、成功させるためのポイントもあわせてご紹介します。

CDPとは

CDPは「Customer Data Platform」の略です。収集した顧客情報を蓄積・管理するためのプラットフォームとして活用し、顧客データの管理を一元化させられます。マーケティングオートメーションやCRMなど、多くのシステムと連携させられることもCDPの特徴です。

CDPを構築・導入する前に確認すべき3つのこと

CDPを正確に構築し、スムーズに導入するために確認すべきことが3つあります。それぞれを詳しく解説するので、事前に細かくチェックしておきましょう。

構築・導入目的を明確にする

CDPを構築・導入する目的を明確にしましょう。目的によって収集するデータの種類や方法、そして分析方法が異なります。漠然とした目的でCDPを導入しても、収集したデータの精度が低くなりがちで、有効活用できません。自社の課題やKPIを確認しながら、実現させたいことを明確にすることが大切です。

社内のデータを把握・整理する

社内のデータを把握・整理しましょう。とくに「統合させるデータがどのシステムに含まれているか」「別部署で管理するデータはあるか」「システムの管理者は誰か」の3点を明確にすることが重要です。社内のデータを把握・整理することで、CDPの導入後に必要なデータを無駄なく収集できます。

既存システム・ツールを確認する

CDPは、あらゆるシステム・ツールと連携して活用します。そのため、自社の既存システム・ツールを確認して、それに対応するCDPを選びましょう。とくにWeb接客ツールやマーケティングオートメーション、CRMなどの外部システムやツールとスムーズに連携できるかどうかの確認が必要です。

【全7ステップ】CDPの構築・導入の流れ

CDPの構築・導入の流れは、全部で7ステップです。先述した3つのポイントを確認したら、さっそくCDPの構築・導入へと移りましょう。この項目では全7ステップの詳細を解説します。

ビジネス要件を決める

最初にビジネス要件(目的定義・目標設定)を決めます。目的定義は、会社として目指す方針を明確化させる作業です。目標設定では、自社が抱えている課題を見つめ直し、売上向上や業務効率化に向けた目標や、ビジネス戦略を策定・立案しましょう。

基盤設計を行う

自社が保有しているデータの中からCDPと連携できるデータを確認し、システム連携の基本的な構造を設計する作業が「基盤設計」です。データ同士をどのようにして連携させるのかをチェックして、どのような基盤を構成するのか決めましょう。

データ取得設計を行う

CDPと連携させたいデータを、各システムやツールからどのようにしてつなげるのかを決める作業です。データ連携の方法は、以下のとおり大きく4種類に分かれます。

【データ連携の方法】

種類内容
SFTF/FTPSFTF/FTAに配置されたデータをアップロード・ダウンロードする
API機器やアプリをプログラムによって接続する
タグWebページにコードを挿入して情報を収集する
バッチ新旧の仕様変更に合わせてデータの更新・修正を行う

データ取得設計が完了すれば、基本的なCDPの設計は終了です。

データを取り込む

必要なデータをCDPに取り込みます。CDPの種類によっては取り込めるデータ容量に制限が設けられる場合もあるため、重視するデータを精査しておきましょう。基本的には先述したデータ設計をもとにしてデータを取り込むため、作業そのものはスムーズです。

データを分類・加工する

収集したデータを分析するために、分類・加工します。たとえばSQLなどを活用してデータを加工すると、文字列を表などにして可視化できるため、データを取り扱いやすくなるでしょう。分類の方法としては、分散されていたデータをIDなどで紐づけて一元化させると便利です。

各種ツールに連携する

分類と加工を終えて整備したデータを、各種ツールに連携させます。連携先となるのは主にBIツールやCRM、マーケティングオートメーション、そして広告配信のためのプラットフォームなどです。これらの設定を進めることで、後述するデータの分析・活用を行うための環境を整えられます。

データを分析し、施策を立案・実行する

CDPによって整理したデータを分析し、施策を立案・実行しましょう。BIツールやSQLなどを活用することでデータをグラフ化でき、企業が抱えている課題などを可視化しやすくなります。施策の実行後も定期的にモニタリングを行い、新たな課題・問題点などを確認しながらPDCAサイクルを回すことで、施策効果を高めやすくなるでしょう。

CDPの構築・導入を成功させるためのポイント

CDPの構築・導入の基礎についてお伝えしましたが、これを成功させるためにはいくつかのポイントを守る必要があります。CDPによって得られる効果を最大化させるためにも、細かく確認しておきましょう。

部署間で連携して導入を進める

CDPで扱うさまざまな顧客データは、部署によってバラバラに管理されている場合があります。部署間で連携をとり、それぞれが保有しているデータの情報を共有しながら導入を進めましょう。また、CDPの分析結果を部署間で共有することにより、各部署が業務を改善しやすくなるため、社内で相乗効果が生まれます。

フォローアップ研修を行う

CDPの導入前や導入直後には、フォローアップ研修が必要です。研修を実施することでCDPのメリットや活用方法を共有でき、収集したデータを全社で活用しやすくなります。CDPではあらゆる個人情報を扱うため、必要に応じてコンプライアンスに関する研修も導入すると良いでしょう。

まとめ

CDPは、自社で蓄積している顧客データを統合・分析するために導入するものです。構築・導入の前には目的を明確化し、社内のデータを把握・整理したうえで、既存システム・ツールの確認も行いましょう。導入の前後には部署間で連携することや、研修を実施することがCDPの導入を成功させるポイントです。

CCMLABOの運営会社「アイビーシステム株式会社」では、業務の新規立ち上げや業務拡大・業務改善、業務効率化・合理化などをサポートしています。蓄積した顧客データの活用に課題を感じている場合は、ぜひアイビーシステムにご相談ください。

タイトルとURLをコピーしました