ザ・カスタマーコミュニケーションマスター 廣津さん

article_037 ダイレクトマーケティング

こんにちは。CCMLABO編集部のヨクキクです。カスタマーコミュニケーションを追求する「人」にフォーカスした特集企画「ザ・カスタマーコミュニケーションマスター」。今回はアイビーシステム札幌センターの廣津さんに、お話し伺いました。

チームを育て、クライアントの信頼を得ることがこの仕事のやりがい

ヨクキク:廣津さん、本日はよろしくお願いいたします。

廣津:よろしくお願いいたします。

ヨクキク:廣津さんは、いまどのようなお仕事をされているのですか?

廣津:現在はアイビーシステム札幌センターで、SV(スーパーバイザー、以下SV)として受注業務でのKPI数値管理、品質向上に取り組んでいます。また、業務の成果や課題、解決策をまとめてクライアント様に打ち合わせでご報告することも私の仕事です。

ヨクキク:かなり幅広い範囲をご担当されているのですね。廣津さんの1日はどんなスケジュールなんですか。


廣津:朝出勤すると、まずクライアント様からのメールチェックを行い、緊急で対応しなければいけないことがないか確認します。次に、前日分の業務の実績を整理してKPI報告書を作成します。ここまでが電話応対が本格化する前に済ませておくことですね。その後は、AG(エージェント、以下AG)がお客様に応対している様子をモニタリングして、困っているAGのフォローに入ったり、お客様とのお打ち合わせが予定されていれば会議資料作成や会議参加を行います。研修ができる日は研修を行います。

ヨクキク:ご多忙な毎日かと思いますが、仕事をしていて、どんなことにやりがいや喜びを感じますか。

廣津:研修後にAGが自分で改善点に気付いてくれて、応対が上手になったり、成績が上がったりする時です。研修の時には、教えるというスタンスではなく、なるべく自分が問題意識をもって改善してくれるようにコーチングのスタンスを心がけています。

ヨクキク:コールセンターのお仕事って、マニュアルなんかがかなり細かく整備されていて、みなさん同じ対応ができるように訓練されているイメージでしたが、研修はコーチングのスタンスなんですね。

廣津:もちろんマニュアルとかスクリプトがあるのですが、お客様との対話ってどれ一つとして同じものはないので、商品知識や関連法などの必要な情報と流れを作るためのトークスクリプトを覚えたあとは、自分で臨機応変に対応していくしかないんです。だから、自分の聞き方、話し方をもっと良くするためにはどうすればいいかを一人一人が考えることが大切で。

ヨクキク:同じ内容でもコーチングだと研修にかかる時間が増えませんか。

廣津:少し時間はかかっても、自分で気付いて自分で改善したことは応用が効くので、結果的に業務全体の品質を上げることにつながると思っています。実際に担当業務の研修後、一人一人の応対が上手になって、クライアント様から品質向上を評価していただいた時には、この仕事して良かったなって心から思います。

ヨクキク:なるほど、表面的な暗記ではなく、AGみなさんがご自身の弱点を腹落ちした上で改善することで、結果的により品質が高まるんですね。

廣津:はい、その通りです。

ヨクキク:逆に仕事をしていて辛いことはなんですか。

廣津:メンバーがやめてしまう時です。辞める理由は前向きな理由もあれば、色々な事情によるものもあって仕方がないのですが、一緒に仕事してきた仲間が去ってしまうのは、毎度泣くほど寂しいです。

ヨクキク:一緒にお仕事される皆さんとの絆をとても大切にされているんですね。詳しくお聞かせいただいて、ありがとうございます。

信頼関係を大切にする廣津さんのルーツ

ヨクキク:今日は「ザ・コミュニケーションマスター」ということで、廣津さんのルーツにもう少し迫ってみたいと思います。

廣津:ルーツ、、、緊張しますね。

ヨクキク:すいません、ちょっとハードル上げてしまいました。全部記事にするわけではないので、気楽お願いします。まずは、学生時代のことをお伺いしたいのですが、どのような学生でしたか。

廣津:アウトドア派で、みんなでワイワイ遊ぶのが大好きでした。出会った人はみんな友達的なノリで色々な企画を考えて日々騒いでいました。

ヨクキク:誰とでもすぐに打ち解けられるお人柄が、コールセンターのお仕事でも発揮されているわけですね。現在のお仕事の前は、どんなお仕事をされていたのですか。

廣津:不動産賃貸の営業をやっていました。お客様のニーズに合わせて物件をご提案して、内見にご案内し、ご契約に至った際には重要事項説明や契約書の作成を行っていました。

ヨクキク:コールセンターとは異業種ですね、今の仕事に通じる部分はありますか。

廣津:お客様のお話をよく聞き、本当のニーズを解きほぐす習慣はその時ついたものかもしれません。最初にお話しいただくお客様の物件の希望って、ほんの一部でしかなくて、本当はその裏にたくさんの条件があるんです。経験からこの希望をする人はこういうところも気にするな、といった先回りの提案で、お客様が表現できていないニーズをきちんと整理していって、住んだ時のイメージを持ってもらうことを気をつけていました。お客様との信頼関係で、次の引っ越しの時にも頼ってもらえるのが嬉しかったですね。

ヨクキク:お客様との信頼関係を築くことの大切さが分かっているからこそ、今の仕事でも一人ひとりのお客様に丁寧に向き合おうと思えるわけですね。では、なぜコールセンターのお仕事をしようと思ったのですか。

廣津:実は、学生の時にコールセンターでアルバイトをしていたんです。顔が見えない分難しさもありましたが、声ひとつでお客様の信頼をえたり、喜んでいただける仕事ってすごいな、おもしろいなと思っていました。子育てが少し落ち着いた時にそんな記憶がよみがえって、コールセンターで働きたいなって思ったんです。もちろんワークライフバランスをきちんと取れるところも魅力でした。

傾聴の姿勢をチーム全員で体現することで、目標KPIを達成する

ヨクキク:これまでお仕事されてきた中で、困難を克服したエピソードがあれば、教えていただけますか。

廣津:では、最近あった事例として、健康食品通販のクライアント様の業務で、最初はなかなか達成できなかったリピート率の目標を達成した時のことをお話しします。

ヨクキク:お願いします。

廣津:お客様の新商品を取り扱った時、なかなか受注いただいた後のリピートが伸び悩むことがありました。AGの様子をよく見ていると、ご注文いただいた時の応対がどうにもうまくいっていないようなのです。

ヨクキク:応対がうまくいかない、とは具体的にはどういう状態ですか。

廣津:それが、マニュアルに不備があって質問に答えられない、とか、商品の知識がたりない、とかそういう明確な問題ではなく、それ以前に会話が噛み合っていいない、お客様が何をお話になっているのかをAGが理解できない、という状態でした。

ヨクキク:それはお電話でのコミュニケーションをお仕事にするコールセンターのAGのみなさんにとっては、深刻な問題ですね。

廣津:全員がうまく応対できていなかったわけではないのですが、特にうまく応対できていないのは若手のAGが多かったので、若手のAGを中心に原因をヒアリングしてみました。実はその商品は、比較的高齢のお客様向けの健康食品だったので、当然ご年配のお客様が多かったのですが、こちらの話すテンポが早くてお客様が聞き取れていなかったり、分かりやすく伝えられず理解して頂けなかったりと、上手くキャッチボールができないという悩みを抱えていました。

ヨクキク:若手の方は年配のお客様とのコミュニケーションの経験が足りなかったわけですね。どのような打ち手を打たれたのですか。

廣津:まずは特に年配のお客様に応対する時に注意すべきことをまとめて、座学を実施しました。

ヨクキク:座学の研修で効果は出ましたか。

廣津:残念ながらあまり目立った効果はなく、リピート率も目標を下回ったままでした。そこで、次は動画を用意して、お客様の悩みをもっと親身になって納得できるような研修を実施しました。そこでAGのみんなのマインドセットが切り替わって、お客様に寄り添うことができるようになりました。マインドセットを醸成した上で、具体的なロールプレイング、スクリプトの調整を行い、お客様の悩みに寄り添うことができるようになりました。

ヨクキク:なるほど、重要なのは知識というよりも、お話しするお相手のことをよく理解し、腹落ちすることだったのですね。お客様に寄り添うことができるようになって、KPIにも改善したのですか。

廣津:お客様との信頼関係が築けるようになり、結果として、リピート率が+9pt以上改善して目標を達成することができました。

ヨクキク:リピート率を上げるために、小手先のトークを用意したり、押し売りをするのではなく、お客様に寄り添うことで本当の意味で企業に価値ある成果をあげることができたのですね。すばらしいです。

最後に

ヨクキク:最後になりますが、廣津さんがお客様との応対、カスタマーコミュニケーションで大事にしていることを教えてください。

廣津:アイビーシステムの経営理念は【明るい笑顔・素直な心・感謝の気持】です。お客様に寄り添い、この人に繋がって良かった、と思ってもらえるように、自分もそしてAGのみんなにも日々伝えています。

ヨクキク:廣津さん、本日はありがとうございました。

廣津:ありがとうございました。

廣津朋子さんプロフィール)アイビーシステム株式会社 札幌センター スーパーバイザー。出産を機に不動産の営業マンを卒業。専業主婦になり子育てが少し落ち着いたのを機に、アイビーシステムへ入社。マルチチーム、アウトチームを経て、現在の健康食品チームに立ち上げメンバーとして異動。チーム全員、お客様に寄り添った応対が出来る事を目標とし顧客満足度を上げる取り組みに奮闘中。家では、おませな姉妹の子育てに奮闘中。

座右の銘は【一期一会】趣味は【BBQと桃鉄】好きな食べ物は【納豆と牛タン】

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