コールセンターで重要なKPIとは?KPIの種類から計算方法までわかりやすく解説

article_022 いまさら聞けないマーケティング用語

コールセンターを運営するうえで、KPIは極めて重要です。とはいえ、はじめてコールセンターの運営に携わる場合は、「そもそもKPIって何?」「どんなKPIを設定すればいいの?」といった疑問をおもちの方もおられるでしょう。

この記事では、コールセンターの運営で管理すべきKPIの基本をご紹介し、セクションごとに重要なKPIを一覧にして解説します。それぞれの概要や算出方法、そして改善方法までを詳しく確認しておきましょう。

コールセンターの運営で管理すべき「KPI」とは

KPIとは、「Key Performance Indicator」の略称です。日本語に置き換えるならば、「管理指標」といった言葉が適切でしょう。結果・プロセスの管理や、対顧客・対内部の管理、生産性・クオリティ・収益の管理など、多くの側面をもつ指標になります。

コールセンターにおけるKPIの重要性

コールセンターが掲げる理想には、「顧客満足度アップ」または「応対品質を高める」といった点が挙げられます。一方で、これらは曖昧な目標であることもたしかです。そこで、目標達成に向けた道筋を数値に変え、具体化させるためにKPIが活用されます。

KPIの設定により具体的な目標を立てることで、現状がはっきりと見え、新たな課題とも向き合いやすくなります。運用状況のデータを収集し、そのデータを生かしながら課題の改善に向けた取り組みを行ううえで、KPIは極めて重要な存在でしょう。

たとえば、「ASA(平均応答速度)を来年度までに20秒から17秒に短縮する」という目標を立てたとします。この目標が達成できれば、効率化と顧客満足度向上を両立させることが可能です。目標達成までの道筋を明確化させるためには、できる限り具体的な数字でKPIを設定することが重要といえるでしょう。

コールセンターに関する代表的なKPI一覧

KPIは、応対品質・生産性・顧客満足度・マネジメントという4つに分けられます。まずは4つの部門をリストアップし、概要を解説しましょう。

応対品質:応答率・放棄呼率・SL・ASA

オペレーターがどの程度の割合で顧客対応ができているのかを判断するための数値

生産性:稼働率・AHT・CPH

オペレーターが本業を行っている時間や、1件を処理するまでにかかる時間・コストを判断するための数値

顧客満足度:CS・NPS

企業の商品や接客に関する顧客満足度を計るため数値

マネジメント:欠勤率・離職率

スタッフの勤務状況や満足度を計るための数値

ここからは、それぞれの部門におけるKPIについて、さらに深掘りしてご紹介します。算出方法や改善方法を含め、KPIの設定方法を見ていきましょう。

応対品質に関するKPI

電話を通じて顧客とコミュニケーションを取る際は、オペレーターの応対能力が企業の評判や顧客満足度を大きく左右します。どの程度の割合や早さで顧客対応を完結できたかなどの点を確認しながら、目標や改善点を洗い出しましょう。

応答率

着信に応対できた割合を示す数値です。すべての着信に応答することは難しいにせよ、可能な限り数値を高めたほうが満足度の引き上げに有効といえます。算出方法を確認しましょう。

対応件数÷着信数×100

応答率が低い場合の改善策としては、スタッフの増員や、1件あたりの応対時間を短縮させることが有効です。また、着信数が急激に伸びている場合は、それが一時的なものなのか、今後も継続する可能性が高いのかを正確に判断することが求められます。

放棄呼率

着信に出られなかった割合を示す数値で、数値が高い場合は顧客のストレスをまねき、信頼度を引き下げます。算出方法をご紹介しましょう。

放棄件数÷着信数×100

放棄呼率が高い場合の原因としては、問い合わせ件数の増加やマンパワーの不足、1件あたりの応対時間の長さを挙げられます。改善策としては人員の増加や、作業効率化の徹底といった対策が有効です。

SL(サービスレベル)

目標としている時間内に応対できた割合を示す数値です。以下のように算出しましょう。

想定時間内の応対件数÷着信数

想定時間は企業によって異なりますが、「20秒以内に80%以上の電話に応対」が相場としては一般的です。SLを改善させるためには、研修の実施でスタッフの能力を底上げすることや、需要に応じた人数のオペレーターを採用・配置するといった対策が有効になります。

ASA(平均応答速度)

顧客からの着電に対してレスポンスできた時間の平均値です。算出方法は以下のようになります。

応答できた着信の呼び出し秒数÷応答できた件数

ASAは、原則として10秒以内に設定すべき数値です。これは「顧客の待機時間」を意味するため、可能な限りの短縮が求められます。数値が低い場合の対処法としては、スタッフの増員や、個々のレベルの底上げを図ると有効です。

生産性に関するKPI

オペレーターが本業に費やした時間や、応対にかけた処理時間など、オペレーターの能力面に関連するKPI項目です。数値を改善することで応対できる件数を増やし、顧客満足度の向上につながりますので、算出方法や改善策を知っておきましょう。

稼働率

オペレーターが稼働している時間のうち、電話対応やメール対応のような本業に費やしている実質の時間です。以下の計算式で算出します。

電話やメール、後処理にかけた時間÷離籍時間を差し引いた総稼働時間

稼働率は高いに越したことがありませんが、研修の時間などは本業に費やした時間に含まれません。そのため、一概に稼働率が高いことが効果的とは限らず、後述する「顧客満足に関するKPI」の数値を見ながら状況を判断する必要があります。

AHT(平均処理時間)

1回の通話開始から後処理の完了までに費やした時間の平均値です。短ければ短いほど、多くの顧客に効率よく応対できることになります。大きく「ATT」と「ACW」に分かれ、前者は電話に費やした平均の時間、後者は後処理にかけた平均の時間です。計算式を見ておきましょう。

総通話時間+後処理や保留の合計時間÷総応答数

改善策としては、有能なオペレーターの採用や研修による能力の底上げが有効です。一方で効率を重視しすぎるとコミュニケーションが雑になる可能性があるため、短いからいいとは言い切れません。

CPH(1時間あたりの対応件数)

1時間で何回の着電に応じられたかを示す指標で、生産性の高さを直接的が反映します。算出方法は以下のとおりです。

1日の応対件数÷稼働時間

こちらもその他項目と同様に、数値の改善を優先しすぎると顧客満足度を下げるリスクをはらみます。顧客満足度を確認しながら、総合的な判断で改善が必要かどうか検討しましょう。

2.3.顧客満足に関するKPI

企業の商品やサービスに対する満足度や、顧客ロイヤリティに関連するKPIです。数値化することが難しい項目ですが、定期的なアンケート調査などで数値を把握しましょう。

CS(カスタマーサポート)

アンケート調査によって、コールセンターの顧客満足度を確認します。数値が低い場合、応対にかかる時間やオペレーターの対応力に問題があると判断できます。再研修や人材の増員などで解決を図りましょう。

NPS(ネットプロモータースコア)

企業に対するロイヤリティを示すスコアです。以下の算出方法で計算を行います。

推薦者-誹謗者÷全体数

こちらもアンケートで調査を行い、企業について「知人にすすめたいか」といった質問を行います。高得点を推薦者、低得点を誹謗者として扱い、スコアを出しましょう。オペレーターのレベルの底上げや、即戦力の採用によって改善を図れます。

マネジメントに関するKPI

オペレーターの稼働状況に関するKPIです。数値が低い場合、現場スタッフのモチベーション不足が危惧されます。顧客対応にも強い影響が及ぶ問題なので、定期的な調査を行い、必要に応じて改善しましょう。

欠勤率

あらかじめ決めていたシフトやスケジュールが守られず、欠勤が発生した割合を示します。算出方法は以下のとおりです。

欠勤日数÷シフト割りした就業日数×100

数値悪化の原因は、身体的要因と精神的要因の2つに分かれます。前者は風邪やインフルエンザなどによる欠勤や過労、後者はモラハラ・パワハラなどの問題や業務へのストレスが原因です。オペレーターへのアンケート調査の結果次第では、労働環境の見直しが必要になる場合があります。

離職率

在籍しているスタッフが、どの程度の割合で離職するかを示す数値です。以下の算出方法を用いて計算します。

期間内の離職者数÷期間内の総在籍者数×100

離職率が高いとノウハウを蓄積できず、コールセンターの品質を高められません。原因は、「より働きやすい同業他社が近隣にできた」などの事情による外的要因、「自社の労働環境が悪い」などの事情による内的要因があります。どちらにせよ、離職の理由を正確に把握する必要があるでしょう。

まとめ

コールセンターの運営では、明確な目標となる「KPI」の設定が極めて重要です。KPIの分析を行うことで改善点を洗い出しやすくなり、顧客満足度の向上や労働環境の改善につなげられます。

CCMLABOの運営会社アイビーシステムでは、コールセンターのシステム作りからKPIの管理・設定、企業に合った人員の派遣など、コールセンターの運営代行をしております。より的確で確実な運用をお求めの場合は、ぜひ弊社までコールセンターの業務委託をご依頼くださいませ。

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