【全7ステップ】コールセンターの立ち上げ手順と知っておくべき2つの注意点

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コールセンターの立ち上げを計画されている場合、どういったステップを踏むと成功しやすいのか気になるのではないでしょうか。この記事では立ち上げまでのステップを7項目に分け、それぞれの手順で重視すべきポイントを解説します。

また、立ち上げ前に行っておくべき「目標の明確化」の重要性や、立ち上げの際の注意点を把握することも大切です。状況によっては新規立ち上げよりもアウトソーシング活用が有効になる場合もありますので、さまざまな可能性を視野に入れて検討することをおすすめします。

コールセンターの立ち上げには目標の明確化が重要

コールセンターを立ち上げる前に、KGI(重要目標達成指標)を設定することが重要です。KGIとは、目的が達成されているかを推し量るために用いられる指標のことを指します。

KGIを設定することで、コールセンターを設置するという過程の先に何を目指すのかを明確化できます。能動的な面では「売上アップ」、受動的な面では「顧客満足度のアップ」といった目標が具体例になるでしょう。

KGIが不明瞭な状態では、場当たり的な対応でしかコールセンターを機能させられなくなる恐れもあります。KGIを設定し、上層部と現場で共有・浸透させることが、企業の目標をクリアさせられるコールセンターをもつための、最大のポイントです。

コールセンター立ち上げの7ステップ

コールセンターの立ち上げにおいて重要なステップは、すべてあわせて7つです。ゴール設定からスタッフ採用・研修まで、いずれのステップにも妥協は許されません。前述したKGIの設定を最初の課題として、ひとつずつ着実にステップを踏みましょう。

ゴール設定

まずは、何を目的にコールセンターを設置するのか整理して、着地点となる目標を考えます。目標達成のために必要な業務内容を逆算し、自社に合った形のコールセンターの設置を目指すことが、成功へと導くためのポイントです。

一例としては1日に対応する電話の件数、1件あたりの処理時間、顧客による満足度、コールセンターそのものの稼働率といった数値の設定を行いましょう。これらの目標を立てることでゴールを明確にしやすく、クリアするまでに何をすべきかを明確化できます。

業務プロセスの設計

オペレーターの担当を割り振ることや、活動内容・数値の報告方法、マニュアルにはない出来事が起きた際の対処方法など、現時点で想定できる課題への対応策を検討します。同時にマネジメント設計も行い、コールセンターの運用状況を正しく評価できる体制を作ることも重要です。

組織体制の構築

設定した目的やゴールに合わせて、どういった人材が何人程度必要なのかを検討し、組織体制を確定します。併せて繁忙期に増員が必要となる場合には、増員計画を立てておくことも大切です。1人を採用する際に必要な広告費や工数を試算しておくと、繁忙期に追加の人員募集をする際に、計画的に増員を進めることができるようになります。

人材育成のプランを立てる

設定した目標を達成するために、どのようなスキルをもった人材が必要なのかを検討します。また、企業が求める人材を自社で育成するためには、どのような指導や環境が必要なのかを考慮し、マニュアルの作成によって明確化させましょう。

システムの構築

CTIシステムやCRMシステムに代表される、コールセンターにとって不可欠なシステムを用意します。代表的なシステムと、そのシステムの概要について、以下にリストアップしました。

CTI

電話とコンピュータを統合して効率的に情報処理を行うシステムです。パソコンを電話やFAXとして活用することが可能になり、通話録音などができるようになります。コールセンターにとって不可欠なシステムといえるでしょう。

CRM

顧客情報を管理するためのシステムです。性別・年齢・年収・住所といった基礎的な情報を集積させられるほか、過去の通話内容なども記録でき、顧客のニーズの把握に役立ちます。

PBX

自動応答システムの一種です。営業時間外に自動音声で対応することや、顧客のニーズに合わせて担当部署に電話を割り振ることが可能になり、業務効率化に役立ちます。

各種マニュアルの作成

実際の運営を想定して、各種マニュアルを作成します。とくに重要なのはオペレーター用のマニュアルですが、管理者用のマニュアルも必要です。準備すべきマニュアルについて、オペレーター用と管理者用に分けて詳しく解説します。

オペレーター用に準備すべきマニュアル

・コミュニケーター用マニュアル(トークスクリプト・FAQ)

・コミュニケーター用オペレーションシステム操作手順

・コミュニケーター用電話機操作手順

・管理者エスカレーション対応

・管理者オペレーションシステム操作

・管理者用電話操作手順

管理者に準備すべきマニュアル

・コミュニケーターシフト管理

・管理者シフトマネジメント手順

・管理項目別運用手順

スタッフ採用と研修

ここまでに定めた組織体制に合わせて、適切な人材を募集し、採用・研修を行います。オペレーターとしての経験をもつ人物であれば、即戦力として期待できるでしょう。ただし、企業に応じて業務内容は大幅に異なるため、OJTを交えて研修を実施することが普通です。

コールセンターを立ち上げる際の2つの注意点

ここまでにご紹介してきたステップをしっかりと踏むことで、コールセンターの設置が成功する確率は格段に上がります。

しかし、立ち上げにあたってはこれからご紹介する2つのポイントに注意しなければなりません。本当にコールセンターの設置が最適なのか、注意点を見ながら判断しましょう。

人材の確保・教育が大変

顧客対応にあたるのは現場のオペレーターであり、応対品質が悪ければ顧客満足度の低下はまぬがれません。運営ノウハウがない場合は教育や管理に手間取ることにもなり、有効なマニュアルも用意できず、むしろ顧客から悪印象をもたれる恐れがあります。

なお、多くの企業が、オペレーターを管理する側の立場であるマネージャーや、SV(スーパーバイザー)の確保に苦労していることも事実です。このようなポジションで優秀な人材を確保・維持するには、それなりの資金力も必要になるため、アウトソーシングという選択も考慮すべきでしょう。

導入費・運営費が想定よりも高くなることも

コールセンターにはさまざまな導入費や運営費がかかります。パソコンの購入やシステムの導入といったソフト面のみならず、それらの設置場所を確保するために事務所を増やす必要があり、新たな賃料が発生する場合もあります。アウトソーシングと比較して費用がかかりやすく、想定外の支出が出るリスクがあることも把握しておきましょう。

立ち上げ後は「目標」が達成できるよう、運営していくことが重要

まずは立ち上げ時に作成したマニュアル通りに、コールセンターの運営を進めましょう。実際運営をしてみると、想定通りにいかないことも増えます。その都度、最初に設定した目標・ゴールを再確認することが大切です。改善が必要な場合は、マニュアルや構築システムをアップデートして、目標達成できるように動きましょう。

まとめ

コールセンター立ち上げにおける、7つのステップをご紹介しました。これらのステップはいずれも重要ですが、最重要となるのは目的とゴールの設定です。この設定次第では、自社でコールセンターを立ち上げることがベストではない場合もあり、アウトソーシングを検討してみてもいいかもしれません。

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