ECサイトの売り上げアップに重要な3つのKPIをわかりやすく解説

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ECサイトで重要な指標のひとつが、「KPI」です。しかしKPIについてよく知らないという方は多く、知らないあいだに売上を逃し、損をしている可能性があります。そこでこの記事では、KPIとは何なのかについて解説しながら、ECサイトにおける代表的な3つのKPIをご紹介します。

そもそもKPIとは?

KPIは「Key Performance Indicator」の略称で、「重要業績評価指標」のことを指します。事業目標はあいまいになりがちですが、目標達成にいたるまでのプロセスを具体化させ、数値によって指標化させたものがKPIです。

KGI(Key Goal Indicator)と混同されることがありますが、KGIは「プロセス」ではなく「結果」の目標を示す際に使われます。「売上を10%伸ばす」という目標がKGIで、KGIを達成するために必要なことを数値化したものがKPIと考えましょう。

ECサイトでなぜKPIが重要なのか

ECサイトの特徴のひとつが、実店舗と比べてサイクルが早いというものです。そのため、企業には短期的な指標を分析することと、スピーディーな改善を目指すことが求められます。現在の課題を正確に判断し、改善に向けた材料を把握するうえで、KPIの設定は非常に重要です。

ECサイトにおける代表的な3つのKPI

ECサイトにおける代表的なKPIは「訪問者数」「購入割合(CVR)」「購入単価」という3つです。この項目では、それぞれのKPIの意味と改善方法について、詳しくまとめていきます。

訪問者数

自社で運営しているサイトに、アクセスした人の数を示す数値です。訪問者数が多ければ多いほど、大きな売上に直結させられる可能性が高まるため、ECサイトの運営において非常に重要な指標になります。「PV」や「セッション」といった項目が訪問者数のKPIです。

訪問者数が少ない場合は、SEOや広告活動を強化しましょう。SEOでGoogleなどの検索結果上位に入れば、関連するキーワードで検索をしたユーザーをピンポイントで取り込めます。広告の一環としてモール出店を行い、ランキング上位を目指して注目を集めるというのも有効な手段です。

購入割合(CVR)

購入割合(CVR)とは、サイトに訪れた人数のうち、実際に商品やサービスを購入した人の割合です。購入割合(CVR)が1%の場合、100人がサイトを訪れてようやく1人が購入していることになります。改善策の導入により、これを5%に伸ばすことが可能になれば、売上全般も5倍に引き上げられるでしょう。

数値を改善させるためには、サイトになるべく多く留まってもらえるように意識した、サイト作りが大切です。まずは商品の魅力を伝える時間を確保するため、サイトへの滞在時間を増やす取り組みを行いましょう。

購入単価

1人の訪問者が1回の買い物でいくらを使うのかを示す指標です。たとえば「送料無料」などのサービスを織り込む場合は、購入単価が低いと利益を大幅に圧迫させてしまいます。顧客が合わせ買い・まとめ買いをしたくなるような対策を練り、購入単価を引き上げるための努力をしましょう。

近年では、1回あたりの売上を重視せず、特定の顧客が一生のうちに費やしてくれる金額を表す、ライフタイムバリューを重視する企業も増えています。ライフタイムバリューを優先するのであれば、あえて1回の売上を増やすための強い営業は仕掛けず、繰り返し利用しようと思われるような、快適なサイト作りを重視すべきでしょう。

「KPIツリー」を作り、自社サイトの改善すべき点を明確にしよう

樹形図で設計されたフレームワークのことを、「KPIツリー」といいます。最終目標をKGIとし、中間指標となるKPIの進捗状況や改善を目的として行われます。

仮にKGIを「来季の売上を10%アップ」に設定したとしましょう。このKGIを達成するためのKPI設定で最初に重視すべきなのは、売上に関する項目です。目標達成のためには「訪問者数月間1万人」が必要と判断したら、KGIの下にKPIをぶら下げます。

訪問者数はさらに「新規訪問」と「リピート訪問」に分類できます。ここでのKPI設定は新規6,000人、リピート4,000人の合計1万人としましょう。これもKPIツリーに連ねていき、「売上10%アップ」の下に「訪問者数1万人」、その下に「新規6,000人」という流れを作り、KPIツリーを完成させます。

KPIツリーは、売上アップのために改善すべき指標を明確にするという効果を生み出します。KPIツリーは頭のなかだけで作るのではなく、図として明確化させ、全員で共有することによって強力な効果を発揮するでしょう。

売上アップというKGIクリアのためには、売上=訪問者数×購入割合×購入単価という式でそれぞれのKPI設定を行いましょう。訪問者数だけでなく、購入率や顧客単価へと枝分かれさせることで、より明確で効果的なKPI設定が可能になります。

まとめ

KPIは「重要業績評価指標」のことです。目的を達成するためのプロセスにおいて必要となる数値を導き出し、設定する際に使われます。ECサイトにおいてKPIは非常に重要であり、売上アップのためにはKPIを正しく分析し、施策を行う必要があります。

アイビーシステム株式会社では、サイトの細かな分析を行い、その結果をもとにした業務のご提案が可能です。KPI設定で何から手をつけたらいいのかわからない場合や、より正確で確実なKPI設定を行いたいという場合は、長年の実績と経験をもつ弊社までぜひお気軽にご相談くださいませ。

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